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留置針の達人 [動物病院]

留置針とは、血管に入れっぱなしにしておくプラスチックの針で、
ここから注射をしたり点滴を入れたりするものです(ご存知とは思いますが)。

イヌやネコでは留置針を入れられる血管が限られていて、

・橈側皮静脈 (前足の血管)
・後肢伏在静脈 (後ろ足の外側の血管。イヌで太くネコで細い)
・大腿静脈 (後ろ足の内側の血管。ネコで太くイヌで細い)
・頚静脈 (首の血管。あまり使いません)

これらの血管に入れることになります。
あまり留置針を入れたことのない子は比較的楽に入るのですが、
長期入院歴があったりする子だと、血管がつぶれてしまっていることが多く、
なかなか留置針を入れるのは大変です。

あと、留置針を入れるのが大変なのは、

・皮膚病もちの子(皮膚がかたいので)
・子犬、子猫(血管が糸ミミズのように細いです)
・ダックス、コーギーなど、足が短い品種(血管自体は太いのですが)
・循環血液量が落ちている子(血管が怒張しづらい)

等等です。

で、なんとか頑張って留置針をいれるのですが、どうしても入れられなさそうなときは、
留置針を入れるのが得意な先生を呼ぶ事にしています。

その際、毎回のように留置針のコツを聞くのですが、

答えは決まっていつも

「血管への愛だよ、愛」

というよくわからないものです。先生曰く、
血管への愛が足りないと留置が入らないとの
ことですが・・・・

誰か血管愛について教えてください。。。

追記
人間の病院でも、一人か二人留置の達人がいるという話を聞きました。
(麻酔科の先生なのかな?)
でも、人間で留置針を入れる場所に困ることってあるのでしょうか。
ぜひお医者さんにそのへんを聞いてみたいです。

追記2
血管が細い品種については、削除しました。

追記3 留置 コツ というキーワードで来られる方が多いようなので、 拙い自分の経験からコツを書きます。 (人医療の方には参考にならないと思いますが・・・・) ①血管が逃げないように手前に引く・親指を血管に添える  こうすることで、血管にハリができ、刺入のときに血管が逃げにくくなります ②猫に刺入するときはほとんど角度をつけない  角度をつけると突き破ってしまうことが多いです ③雄猫のように、皮膚がかたい子の場合、ぎりぎりまで内筒を抜かない  外筒が皮膚との摩擦に勝てず、曲がってしまうことがあるので要注意です ④駆血した状態で、遠位の手足をもんで、血管を怒張させる 得意気に書くことでもないですが、参考までに。 追記4 あと一つ、コツ。 安物の留置針を使わないこと。 安物を使って、失敗してもう一つ使うことを考えると、 品質のよい留置は結局安上がりになります。 追記5 ・皮膚のかたい猫にはスーパーキャス。キレがよいです。 ・浮腫がひどい場合には十分にむくみをとってから実施 ・必要であれば皮膚に小切開を加えるとよい(21G針が有用)
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